
「実家、これからどうなるんだろう」
そんなことを考えたのは、親が年を取ったと実感した瞬間でした。
久しぶりに帰省すると、以前はきれいだった家が少し散らかっていたり、親が同じ話を何度も繰り返したり。
「まだ大丈夫」と思いたい気持ちと、「そろそろ考えたほうがいいのかもしれない」という気持ちが入り混じり、何とも言えない不安を感じたことはありませんか。
最近は「実家じまい」という言葉を目にする機会も増えました。
でも、本当に実家を手放すことだけが終活なのでしょうか。
私は、そうは思いません。
終活で一番大切なのは、家を残すか売るかという結論ではなく、親がどんな暮らしを望み、家族がどんな未来を描きたいのかを話し合うことだと考えています。
わが家でも、「実家をどうするか」という話題が少しずつ出るようになりました。
今のところ、私たちは実家じまいを急ぐつもりはありません。
親の思いを聞きながら、兄弟で話し合い、「残す」という選択も含めて考えています。
もちろん、これはわが家の答えであって、すべての家庭に当てはまるものではありません。
実家を残すことが最善の家庭もあれば、実家じまいを選んだほうが安心できる家庭もあるでしょう。
この記事では、どちらか一方を正解と決めつけるのではなく、
- 実家にはどんな選択肢があるのか
- 親とはいつ、どう話し合えばいいのか
- 兄弟姉妹ともめないために今できること
- 実家じまいを選ぶ場合の進め方
を、私自身の体験も交えながらお伝えします。
この記事を読み終えたとき、「実家をどうするか」という答えが見つからなくても構いません。
その代わりに、「今度帰省したら、親と少し話してみよう」
そんな一歩を踏み出すきっかけになれば、とてもうれしく思います。
第1章 終活で「実家」が気になり始めるのはなぜ?

「終活」と聞くと、自分自身の老後や相続を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし50代になると、気になり始めるのは自分の終活よりも、親が暮らす実家ではないでしょうか。
「最近、実家が散らかってきた気がする」「親も年を取ったな……」
そんな小さな違和感が、終活について考え始めるきっかけになる人は少なくありません。
ここでは、なぜ50代になると実家が気になり始めるのか、その理由を考えていきます。
実家のことが気になり始める50代が増えている理由
50代になると実家が気になり始めるのはごく自然なことです。
その理由は、親が70〜90代を迎え、暮らしや判断力に少しずつ変化が現れる時期と重なるからです。また、自分自身も子育てが一段落し、親のことへ目を向ける余裕が生まれる年代でもあります。
私も、帰省したときに「あれ?」と思う出来事がありました。
母はこれまで通り家事をこなしているつもりでしたが、洗ったはずの食器には汚れが残っていました。
保険の契約内容を一緒に確認したときも、一度では内容が伝わらず、同じ説明を何度か繰り返してようやく理解できる場面がありました。
もちろん、すぐに深刻な状況だと感じたわけではありません。
それでも、「親も確実に年齢を重ねているんだ」と実感した瞬間でした。
こうした変化は、どの家庭にも起こり得るものです。
だからこそ、「何か起きてから考える」のではなく、「まだ元気な今だから話せること」を少しずつ始めることが、後悔しない終活につながります。
「実家じまい」という言葉だけが一人歩きしている
「実家じまい」という言葉を見聞きする機会が増えましたが、それだけが終活の答えではありません。
近年は空き家問題や相続への関心が高まり「実家じまい」という言葉がメディアでも多く取り上げられるようになりました。一方で、この言葉だけが先行し「実家は手放さなければならない」と受け取ってしまう人もいます。
実際には、実家との向き合い方は家庭によってさまざまです。
親がそのまま住み続けることもあれば、子どもが住み継ぐこともあります。兄弟姉妹で管理する家庭もあれば、売却や賃貸という選択をする家庭もあります。
つまり、「実家じまい」は選択肢の一つにすぎません。
大切なのは流行している言葉に振り回されることではなく、自分たちの家族にとってどのような形が納得できるのかを考えることです。
なお、実家をどう残すか、あるいは手放すかという具体的な選択肢については、次の章で詳しくご紹介します。
本当に考えるべきなのは「家」ではなく「家族」
終活で向き合うべき相手は、実家という建物ではなく、そこで暮らしてきた家族です。
家そのものは財産ですが、そこには親の思いや家族の思い出が積み重なっています。そのため、「売る・残す」という結論だけを急いでも、本当に大切なことを見落としてしまうことがあります。
たとえば、親は「まだ住み続けたい」と考えているかもしれません。
一方で、子どもは「空き家になる前に話し合っておきたい」と思っていることもあります。
どちらかが正しいという話ではありません。
まずは、お互いの気持ちを知ることが何より大切です。
「これから先、この家でどんな暮らしをしたい?」
そんな一言から始まる会話が、終活の第一歩になることもあります。
私は、終活とは家を処分する準備ではなく、大切な人と未来について話す時間だと思っています。
この章のまとめ
50代になると実家が気になり始めるのは、親の変化に気づき、自分自身も人生の節目を迎える年代だからです。
一方で、「実家じまい」という言葉だけにとらわれる必要はありません。実家を残すことも、住み継ぐことも、売却することも、それぞれ家族に合った選択があります。
まず大切なのは、「家をどうするか」を決めることではなく、「親はこれからどんな暮らしを望んでいるのか」を知ることです。
次の章では、実家にはどのような選択肢があるのか、それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、後悔しない考え方をご紹介します。
第2章 「実家をどうするか」ではなく、まずは親の気持ちを知ることから始めよう

実家の終活を考え始めると、「売るのか、残すのか」「実家じまいは必要なのか」と結論を急ぎたくなるかもしれません。
けれど、本当に最初に考えたいのは、家そのものではなく、そこで暮らしている親の気持ちです。
親がどんな暮らしを望んでいるのかを知らないまま話を進めてしまうと、良かれと思った提案がすれ違いの原因になることもあります。
この章では、親と実家について話し合うときに大切にしたい考え方をご紹介します。
「実家をどうする?」ではなく「これからどう暮らしたい?」
親と実家について話すときは、「実家をどうする?」ではなく、「これからどんな暮らしをしたい?」と聞くことから始めるのがおすすめです。
「実家をどうする」という問いは、親にとっては「家を手放す話なのかな」「追い出されるのではないか」という不安につながることがあります。一方、「これからどう暮らしたい?」という問いであれば、親自身の希望を自然に話しやすくなります。
例えば、
「今の家でこのまま暮らしたい?」
「困っていることはある?」
「何か手伝えることはあるかな?」
そんな会話から始めるだけでも十分です。
答えは一つではありません。
「できるだけ長く住みたい」
「庭の手入れが大変になってきた」
「車を運転しなくなったから買い物が不便」
親が口にする何気ない言葉の中に、これからの暮らしを考えるヒントが隠れていることがあります。
実家の終活は、家の処分方法を決めることではなく、親が安心して暮らせる未来を一緒に考える時間でもあります。
話し合いは一度で終わらせなくていい
親との話し合いは、一回で結論を出そうとしなくて大丈夫です。
終活という言葉自体に抵抗を感じる親は少なくありません。「まだ元気だから」「縁起でもない」と話題を変えられてしまうこともあります。
それは、終活を拒否しているというより、「まだ心の準備ができていない」だけなのかもしれません。
私も、親と保険の契約内容を確認したことがありました。
その日は内容を整理するだけのつもりでしたが、途中で話が脱線したり、同じ説明を何度か繰り返したりして、思ったようには進みませんでした。
そのとき、「今日ですべて決めよう」と考えていたのは私のほうだったと気づいたのです。
それ以来、「今日はここまで話せたら十分」と考えるようになりました。
終活の話し合いは、一度で終わるものではありません。
帰省したときや電話で話したときなど、少しずつ積み重ねていけば、お互いに無理なく前へ進めます。
焦らず続けることが、結果として一番大きな前進になることもあります。
元気な今だからこそ聞いておきたいこと
実家について話し始めるタイミングは「何かが起きてから」ではなく、「まだ元気な今」が理想です。
体調が急に変わったり、判断力が低下したりしてからでは、本人の希望を十分に確認できないことがあります。そのため、国も本人の意思を元気なうちに整理しておくことの大切さを伝えています。
もちろん、いきなり相続や家の話を切り出す必要はありません。
例えば、こんな質問なら自然に話し始められます。
- この家でこれからも暮らしたい?
- 家の中で困っていることはある?
- 残しておきたい物や大切な思い出はある?
- 将来、私たちに伝えておきたいことはある?
こうした会話を重ねることで、「家をどうするか」という結論だけでなく、「親はどんな人生を送りたいのか」が見えてきます。
具体的な選択肢や、それぞれのメリット・デメリットについては、次の章で整理しながら考えていきましょう。
この章のまとめ
実家の終活は、「売るか、残すか」を決めることから始まるわけではありません。
最初に大切なのは、親がこれからどんな暮らしを望んでいるのか、その気持ちに耳を傾けることです。
一度の話し合いですべてを決める必要もありません。
何気ない会話を少しずつ重ねることが、家族みんなが納得できる選択につながります。
次の章では、実家にはどのような選択肢があるのか、「残す」「住み継ぐ」「売却する」など、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較しながら考えていきます。
第3章 実家には5つの選択肢がある|実家じまいだけが正解ではない

実家の終活というと、「実家じまいをするか、しないか」の二択のように感じる方もいるかもしれません。
しかし実際には、実家との向き合い方にはさまざまな選択肢があります。
家族構成や親の希望、住んでいる場所、経済状況によって、最適な答えは変わります。
ここでは代表的な5つの選択肢を、それぞれのメリット・デメリットとともに見ていきましょう。
実家の5つの選択肢を比較
| 選択肢 | メリット | デメリット | 向いている家庭 |
|---|---|---|---|
| 親が住み続ける | 親が安心して暮らせる | 将来の準備が後回しになりやすい | 親が元気で生活に支障がない |
| 子どもが住み継ぐ | 家や思い出を残せる | 引っ越しや維持管理が必要 | 子どもが住む予定がある |
| 兄弟で管理する | 家族全員で負担を分担できる | 意見がまとまらないことがある | 兄弟姉妹の関係が良好 |
| 売却する(実家じまい) | 管理負担がなくなる | 思い出の家を手放す寂しさがある | 誰も住む予定がない |
| 空き家にしないための準備 | 将来の選択肢が広がる | 早めの話し合いが必要 | まだ結論を決めていない |
どれが正しいということではありません。
「わが家ならどれが一番納得できるだろう」と考えながら読み進めてみてください。
親が住み続ける
親が安心して暮らせるのであれば、そのまま住み続けることも立派な選択です。
住み慣れた家には、生活のリズムや近所付き合い、長年の思い出があります。環境が変わらないことは、高齢の親にとって大きな安心感につながります。
一方で、年齢を重ねるにつれて家の管理が負担になることもあります。
庭の手入れや雪かき、階段の上り下り、買い物など、小さな負担が少しずつ積み重なっていくかもしれません。
そのため、「今は住み続ける」という選択をしたとしても、将来どうするかを家族で話しておくことは無駄になりません。
住み続けることと、終活を考えることは両立できます。
子どもが住み継ぐ
実家を子どもが住み継ぐことは、家族の思い出や土地を未来へつなぐ選択です。
実家を残したいと考える家庭では、有力な選択肢になるでしょう。
ただし、「住みたい」という気持ちだけで決められるものでもありません。
仕事や学校の都合、住宅ローン、家の老朽化など、現実的に考えるべきことも多くあります。
私自身も、「実家を処分する」という考えはありません。
兄弟で話し合いながら、できれば家を残したいと考えています。
もちろん、それがすべての家庭の正解だとは思っていません。
大切なのは、「残すこと」を前提にするのではなく、「残したい理由」を家族で共有することだと感じています。
兄弟で管理する
兄弟姉妹で実家を共同管理する方法もありますが、実はトラブルの原因になりやすい選択肢でもあります。
そのため、きょうだいが複数いる場合は「誰が管理の責任を持つのか」をあらかじめ明確に決めておくことが大切です。曖昧なままにしてしまうと、負担の偏りや意思決定のズレが生じ、後々もめる原因になってしまいます。
管理を一人に任せるのか、役割を分担するのかを話し合い、納得した形で引き継ぐことが、実家を円滑に維持するためのポイントです。
兄弟姉妹で役割を分担しながら実家を管理する方法もあります。
例えば、
- 長男が固定資産税を管理する
- 遠方に住む妹が書類を整理する
- 帰省できる兄が庭の手入れをする
など、それぞれができる範囲で協力する家庭もあります。
ただし、「誰かがやってくれるだろう」という状態は避けたいところです。
役割が曖昧なままでは、一人だけに負担が偏ってしまい、不満が生まれる原因になります。
実家を残す場合も、売却する場合も、「誰が何を担当するか」を話し合っておくことが、後々のトラブルを防ぐ第一歩になります。
兄弟姉妹との話し合いについては、第6章で詳しくご紹介します。
売却する(実家じまい)
誰も住む予定がない場合は、売却して実家じまいをすることも現実的な選択肢です。
家は、人が住まなくなると傷みが早く進むと言われています。
管理する人がいなければ、草木が伸びたり、防犯面の不安が生まれたりすることもあります。
そのため、「思い出があるから」と何年も空き家のままにしてしまうより、家族で話し合って売却を選ぶことが、結果的に良い判断になるケースもあります。
もちろん、実家じまいには片付けや売却、不動産会社選びなど、考えることがたくさんあります。
その進め方については、第7章で詳しくご紹介します。
空き家にしないための準備
どの選択肢を選ぶとしても、一番大切なのは空き家になる前から話し合いを始めることです。
親が元気なうちは、「まだ早いかな」と思ってしまいがちです。
しかし、親の意思を聞けるのは、元気だからこそです。
家の名義は誰なのか。
残したい物はあるのか。
この家で暮らし続けたいと思っているのか。
こうしたことを少しずつ確認しておけば、将来どの選択をすることになっても、家族が納得しやすくなります。
終活とは、「実家じまいをすること」ではなく、「家族が後悔しない準備をすること」なのだと私は思います。
この章のまとめ
実家には、「住み続ける」「住み継ぐ」「兄弟で管理する」「売却する」「空き家にしないための準備をする」という5つの代表的な選択肢があります。
どれか一つが正解というわけではありません。
家族の状況や親の希望によって、選ぶ道は変わります。
だからこそ大切なのは、結論を急ぐことではなく、それぞれの選択肢を知ったうえで家族で話し合うことです。
次の章では、私自身の経験をもとに、「実家を残す」という選択について考えたこと、そしてその一方で見えてきた現実についてお話しします。
第4章 わが家は「実家を残す」という選択を考えています

これまで、実家にはさまざまな選択肢があることをご紹介してきました。
その中で、わが家が今考えているのは「実家を残す」という選択です。
ただし、これは「実家じまいをしない方が良い」という意味ではありません。
家庭の事情や親の健康状態、経済状況によって最適な答えは異なります。
ここでは、私自身の体験をもとに、「実家を残す」という選択を現実的にどう考えているのかをお伝えします。
私が実家じまいを急がなくていいと思った理由
私は、実家じまいを急いで決める必要はないと考えています。
その理由は、親がまだ元気で暮らしており「できる限りこの家で生活を続けたい」という思いを持っているからです。
終活というと、「早く実家をどうするか決めなければ」と焦りがちです。
しかし、実家は単なる不動産ではなく、親にとって長年の生活の場であり、思い出の詰まった場所でもあります。
私自身も以前は、「いつかは片付けなければ」と漠然と考えていました。
しかし親と話を重ねるうちに、「まずは親が安心して暮らせる環境を整えることが最優先ではないか」と考えるようになりました。
終活は家を手放すことから始まるのではなく、親の思いを理解することから始まるのだと感じています。
家族で話して見えてきた「残す」という選択
実家を残すかどうかは、一人で決めるものではなく、家族全員で考えたい問題です。
50代の私には兄弟がいます。そのため「誰が住むのか」「将来どうするのか」を一人で決めることはできません。
そこで私たちは、「すぐに結論を出さなくてもいいから、それぞれの考えを共有しておこう」という話し合いを始めました。
「親はどう考えているのか」
「兄弟それぞれはどう思っているのか」
「将来状況が変わったときにどう対応するのか」
こうした結論の前段階の対話を重ねることで、お互いの考えを理解できたことは大きな収穫でした。
実家を残すという選択は、単に家を維持することではありません。
家族が同じ方向を向き、将来の判断を共有できる関係性を残すことでもあると感じています。
我が家が考えている「残すための整え方」
わが家では、「実家を残す」といっても、今のまま維持することは現実的ではないと考えています。
実家は老朽化が進み、段差も多く、高齢の親にとっては決して住みやすい環境とは言えません。
そのため、単に残すのではなく「親が安全に暮らせるようにコンパクトに整えること」を前提に考えています。
例えば、生活動線を見直したり、段差を減らしたり、使っていない部屋を整理して管理しやすくするなど、親の生活負担を軽くする工夫です。
これは親のためであると同時に、将来子ども世代が相続したときの負担を減らす意味もあります。
相続した際に大きなリフォームをしなくても、そのまま誰かが住める状態であれば、空き家になるリスクも下がります。
「住める状態で引き継ぐ」という視点は、実家を残すうえで非常に重要だと感じています。
親のためにお金を使うことと相続の考え方
もう一つ大切だと感じているのは、「親が元気なうちに、親自身の生活のためにお金を使う」という考え方です。
例えば、バリアフリー化やリフォームを行い、親が安心して暮らせる環境を整えることは、単なる支出ではなく生活の質を高める投資でもあります。
これは相続の観点から見ると、相続税の負担を軽減できる可能性にもつながります。
もちろん、親の住む家に投資をするためには十分な余裕がないと難しいのですが「親のために使ったお金が、将来の相続の負担軽減にもつながる」という視点は、実家をどう残すかを考えるうえで重要な要素だと感じています。
それでも迷っていること
実家を残す方向で考えていても、不安や迷いがなくなったわけではありません。
将来誰も住まなくなった場合どうするのか。
子ども世代が本当に住む可能性はあるのか。
維持費を継続的に負担できるのか。
考え始めると、すぐに答えが出る問題ばかりではありません。
ただ、親が元気なうちに「どうしてほしいのか」という意思だけは確認しておきたいと思っています。
残してほしいのか、売却してもよいのか、あるいは将来の判断を子どもに任せるのか。
その思いを共有しておくだけで、将来の判断は大きく変わります。また、親の気持ちを共有できていれば、遺された子どもが相続をめぐりトラブルになるリスクも減ると思っています。
残す前に知っておきたい現実
「実家を残す」という選択には、理想だけでなく現実的な負担も伴います。
だからこそ、気持ちだけで決めるのではなく、長期的な視点で整理しておくことが重要です。
固定資産税
家を所有する限り、毎年固定資産税が発生します。
親が支払っている間は問題がなくても、相続後に誰が負担するのかを明確にしておく必要があります。
曖昧なままにしておくと、兄弟間のトラブルにつながる可能性があります。
管理費
住んでいない家でも、維持管理は必要です。
庭の手入れ、換気、清掃、水回りの点検など、放置すれば劣化は進みます。
遠方に住んでいる場合は、時間的・金銭的な負担も無視できません。
共有名義
相続時に兄弟で平等にするため共有名義を選ぶケースもありますが、注意が必要です。
売却や建て替えには全員の同意が必要となり、意思決定が難しくなることがあります。
さらに、次世代への相続が重なることで権利関係が複雑化するリスクもあります。
公平に見える方法ほど、将来の負担を慎重に考える必要があります。
空き家リスク
実家を残しても、誰も住まなければ空き家になります。
空き家は老朽化だけでなく、防犯や近隣トラブルの原因にもなり得ます。
そのため、「残すかどうか」だけでなく、「残した後どう維持するか」まで考えることが欠かせません。
この章のまとめ
わが家は今、「実家を残す」という方向で考えています。
しかしそれは、単純に残すことが正解だと考えているからではありません。
親の生活をより良くしながら、将来の相続も見据え、家族で納得できる形を探している途中だからです。
そしてその中で見えてきたのは、「残すなら、親のために整え、将来の子ども世代が困らない状態にしておくことが重要だ」ということでした。
だからこそ一番大切なのは、親が元気なうちに「この家をどうしてほしいのか」という思いをしっかり聞いておくことです。
その思いを家族で共有できれば、将来の判断に迷ったときも、共通の軸を持つことができます。
次の章では、その思いをどのように家族で共有し、実際に話し合いを進めていけばよいのかについて、具体的に考えていきます。
第5章 実家を残す・売る、どちらでも知っておきたい相続の基本

実家を「残す」にしても、「売る」にしても、避けて通れないのが相続です。
「まだ親は元気だから大丈夫」と思っていても、いざというときに慌てる原因の多くは、事前に確認していなかったことにあります。
難しい法律を覚える必要はありません。
ここでは、50代の子世代が今のうちに知っておきたい相続の基本を、できるだけわかりやすく整理します。
家の名義は誰?
実家の終活を考え始めたら、最初に確認したいのが「家の名義」です。
意外かもしれませんが、「親の家だから親名義」と思い込んでいたら、実際は祖父母名義のままだったというケースも珍しくありません。
名義が現在の所有者と異なっていると、将来売却や相続の手続きが複雑になる可能性があります。
名義は、法務局で取得できる「登記事項証明書(登記簿謄本)」で確認できます。
難しそうに感じるかもしれませんが、「今の所有者は誰なのか」を知ることは、終活の第一歩です。
私も実家について考え始めたとき「誰の名義なのか」を最初に確認しようと思いました。
家族で話し合う前に事実を知っておくことで、思い込みによるすれ違いを防げるからです。
実家を残す場合も、実家じまいを選ぶ場合も、まずは現状を知ることから始めましょう。
相続登記の義務化
2024年4月から、相続登記は義務になりました。
相続登記とは、不動産の名義を亡くなった人から相続人へ変更する手続きです。
これまでは義務ではなかったため、何十年も名義変更されないまま放置されるケースが少なくありませんでした。
その結果、所有者が分からなくなり、空き家問題や土地の活用が進まないことが社会問題となりました。
こうした背景から、不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に相続登記を行うことが義務付けられています(法務省)。
これは、実家を売却する場合だけでなく、住み継ぐ場合や残す場合にも関係する制度です。
「実家はそのままだから関係ない」と思わず、基本的なルールだけは知っておくと安心です。
※制度の詳細や最新情報は、法務省の公式サイトをご確認ください。
兄弟で共有するときの注意点
兄弟で平等に相続するために、共有名義を選ぶ家庭もあります。
しかし、共有名義は必ずしも「円満な方法」とは限りません。
例えば、実家を売却したい人と残したい人で意見が分かれた場合、一人では判断できません。
また、共有者の一人が亡くなると、その持分はさらに相続されるため、権利関係が複雑になることがあります。
もちろん、共有名義が向いているケースもあります。
ただし、「平等だから安心」と考えるのではなく、「将来も管理し続けられるか」という視点で話し合うことが大切です。
わが家でも、「兄弟で協力すること」と「共有名義にすること」は別の話だと考えています。
役割は協力し合えても、名義まで共有するかどうかは、慎重に判断したいと思っています。
遺言書がある場合
親が遺言書を作成しているなら、その内容を尊重しながら話し合いを進めることが大切です。
遺言書は、親が「自分の財産をどう引き継いでほしいか」という意思を残す大切な書類です。
特に実家について具体的な希望が書かれていれば、相続人同士の話し合いを進めるうえで大きな指針になります。
一方で、遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議(誰が何を相続するかを話し合うこと)を行う必要があります。
そのため、「親がどう考えているのか」を元気なうちに聞いておくことには、大きな意味があります。
遺言書は財産を分けるためだけのものではありません。
家族への思いや、「実家をどうしてほしいか」という願いを伝える役割もあります。子ども同士で争わないためにも、遺言書の準備をしておくことは大切です。
遺言書について詳しく知りたい方は、関連記事「遺言書は財産を分けるためだけじゃない|家族に思いを伝える終活」もぜひご覧ください。
この章のまとめ
実家を残すか、売るかという結論よりも前に、相続の基本を知っておくことは、家族が安心して話し合うための土台になります。
まず確認したいのは、家の名義です。
そして、相続登記が義務化されたことや、共有名義にはメリットだけでなく注意点もあることを理解しておけば、将来の選択肢を冷静に考えられるようになります。
また、親が遺言書を準備していれば、その思いを家族へつなぐ大切な道しるべになります。
実家の終活は、「相続が始まってから考えること」ではありません。
親が元気な今だからこそ、事実を確認し、家族で少しずつ話し合いを始めることが、後悔しない終活につながります。
次の章では、兄弟姉妹と気持ちよく役割を分担し、実家の終活を進めるための考え方についてお話しします。
第6章 兄弟姉妹と揉めないために決めておきたいこと

実家の終活で意外と大きな悩みになるのが、兄弟姉妹との関係です。
親とは話ができても、「きょうだいにはどう切り出そう」「役割が偏ってしまわないだろうか」と不安を感じる方も多いでしょう。
相続でもめる原因は、お金だけではありません。
「誰がどれだけ親を支えたか」「誰がどれだけ負担したか」という気持ちのすれ違いが、後から表面化することもあります。
さらに見落とされがちなのが、兄弟姉妹それぞれの配偶者の思惑です。
「うちの家庭はこれ以上負担できない」「なぜ自分の夫(妻)ばかりが動いているのか」といった声が、本人同士の話し合いに影響することも少なくありません。
だからこそ、親が元気なうちから、兄弟姉妹だけでなく、その家族の事情も含めて役割について話し合っておくことが大切です。
長男(長子)だからでは決めない
実家のことは、長男や長子だけが背負うものではありません。また、長子ばかりが優遇されるものでもないのです。
以前は「長男が実家を継ぐ」という考え方が一般的でしたが、今は家族の形も暮らし方も大きく変わっています。
兄弟姉妹それぞれに仕事や家庭があり、住んでいる場所も異なります。さらに、その配偶者の働き方や実家との距離感によっても、関われる度合いは変わってきます。
そのため、「長男だからお願いね」と役割を決めてしまうと、一人だけに負担が集中し、不満につながることがあります。また、その配偶者にとっても大きな負担となり、家庭内の摩擦を生む原因にもなりかねません。
私も実家について考えるようになってから、「誰が継ぐか」ではなく、「家族みんなでどう支えるか」が大切なのではないかと思うようになりました。
親の終活は、一人が頑張るものではありません。
家族全員で関わるという意識を持つことが、長い目で見れば一番無理のない方法です。
遠方でもできる役割
実家から離れて暮らしていても、できることはたくさんあります。
「近くに住んでいないから何もできない」と思う必要はありません。
例えば、
- 家族のLINEグループで情報を整理する
- 必要な書類をまとめる
- 役所や専門家への問い合わせを担当する
- 帰省の予定を調整する
- オンラインで家族会議に参加する
こうした役割も、実家の終活には欠かせません。
また、配偶者の立場から見ても「無理なく関われる形」があることは重要です。たとえば、金銭面の調整やスケジュール管理など、家庭全体に負担が偏らない工夫ができれば、家族間の理解も得やすくなります。
私自身も、「近くにいる人が全部やる」のではなく、それぞれができることを持ち寄る形が理想だと感じています。
実際に体を動かす人だけでなく、情報を整理したり、連絡役になったりすることも立派な役割です。
大切なのは、「できないこと」を数えるのではなく、「できること」を持ち寄ることではないでしょうか。
公平より納得
兄弟姉妹で一番大切なのは、公平に分担することよりも、お互いが納得できることです。
そしてその納得には、配偶者の理解も大きく関わってきます。
全員が同じ負担を担えるとは限りません。
仕事が忙しい人もいれば、介護を担っている人、小さな子どもを育てている人もいます。さらに、その家庭ごとの事情や配偶者の考え方によっても、協力できる範囲は変わります。
だからこそ、「みんな同じ」であることを目指すより、「それぞれが無理のない形で関われるか」を考えた方が、結果的に長続きします。
例えば、
「私は頻繁には帰れないけれど、固定資産税は負担する」
「私は書類の整理を担当する」
「近くに住んでいるから、定期的に実家の様子を見に行く」
役割は違っても、お互いが納得していれば、不公平感は生まれにくくなります。
逆に、何も話し合わずに役割だけが固定されると、「なぜ私ばかり」という気持ちが積み重なってしまいます。その背景には、配偶者からの不満や家庭内のストレスが影響していることも少なくありません。
私が大切だと思うのは、「公平に分けること」ではなく、「ありがとう」と言い合える関係を保つことです。
そのためにも、親が元気なうちから兄弟姉妹で話し合い、それぞれの事情や考え方、そして配偶者を含めた家庭の状況も共有しておくことが、後悔しない終活につながるのだと思います。
この章のまとめ
兄弟姉妹との話し合いで大切なのは、「誰がやるか」を決めることではなく、「どう協力するか」を考えることです。
長男(長子)だからと一人に任せるのではなく、それぞれができる役割を持ち寄れば、負担は分散できます。また、その背景にある配偶者の事情にも配慮することで、家庭全体の理解も得やすくなります。
同じだけ負担することを目指すより、それぞれが納得できる形を見つけるほうが、家族の関係は
実家の終活は、家族の数だけ答えがあります。
だからこそ、親の思いを尊重しながら、兄弟姉妹もお互いの事情と家庭環境を理解し合うことが、円満な終活への第一歩です。
次の章では、「実家じまい」を選んだ場合に後悔しないための進め方と、困ったときに頼れる相談先についてご紹介します。
第7章 実家じまいをすると決めたら|後悔しない進め方

ここまで、「実家を残す」という選択肢も含めて考えてきました。
それでも、家族で話し合った結果、「実家じまい」がわが家にとって最善の選択だという結論に至ることもあります。
その選択は決して間違いではありません。
大切なのは、親の思いを尊重しながら、家族全員が納得して進めることです。
この章では、実家じまいを選んだ場合に後悔しないための進め方をご紹介します。
一般的な流れ
実家じまいは、順番を意識して進めることで負担を減らせます。
「何から始めればいいの?」と迷う方は多いですが、最初から完璧に進めようとする必要はありません。
一般的には、次のような流れになります。
- 家族で話し合い、親の意思を確認する
- 家の名義や権利関係を確認する
- 家の中の荷物や思い出の品を整理する
- 売却・賃貸・解体など今後の方針を決める
- 必要に応じて専門家へ相談する
- 名義変更や売却手続きを進める
特に大切なのは、一番最初の「親の意思を確認すること」です。
家を手放すことになっても、親にとっては長年暮らした大切な場所です。
「どうしてほしいと思っているのか」を家族全員が共有しておくことで、その後の話し合いも進めやすくなります。
実家じまいは家を処分する作業ではなく、家族が未来へ向かうための整理だと考えると、一歩踏み出しやすくなるかもしれません。
相談先
実家じまいは、一人や家族だけで抱え込む必要はありません。
状況によって相談先を使い分けることで、手続きや判断がスムーズになります。
例えば、
- 司法書士:相続登記や名義変更
- 税理士:相続税や譲渡所得税など税金の相談
- 行政書士:各種書類作成や手続きのサポート
- 不動産会社:売却や活用方法の相談
- 自治体の無料相談窓口:相続や空き家の相談
- 地域包括支援センター:親の暮らしや介護に関する相談
- 生前整理・遺品整理業者:家財の整理
- 解体業者:建物を取り壊す場合
「誰に相談すればいいのか分からない」と悩む方もいますが、一人で調べ続けるより、早めに相談するほうが結果的に時間も負担も少なく済むことがあります。
専門家へ相談するタイミング
専門家への相談は、「困ってから」ではなく、「迷い始めたとき」が一つの目安です。
例えば、
- 実家を売るか残すか決められない
- 相続人が複数いて話がまとまらない
- 名義が誰なのか分からない
- 空き家の管理が難しくなってきた
- 相続税がかかるか不安
このような状況であれば、一度専門家の意見を聞いてみる価値があります。
実際に依頼するかどうかは、その後に決めれば十分です。
専門家へ相談することで、「こういう方法もあるのか」と選択肢が広がることも少なくありません。
私自身、このブログを書きながら感じたのは、「知識があるだけで家族の話し合いはずっと落ち着いてできる」ということでした。
専門家は家族の代わりに決断してくれる人ではありません。
家族が納得して決めるための伴走者なのだと思います。
実家じまいを考え始めたら役立つサービス
実家じまいでは、専門家やサービスを上手に活用することで負担を大きく減らせます。
例えば、
- 不動産一括査定サービス
複数の不動産会社へまとめて査定依頼ができ、売却価格の目安を比較できます。 - 生前整理・遺品整理サービス
大量の家財を整理するときや、遠方で何度も通えない場合に役立ちます。 - 空き家管理サービス
売却まで時間がかかる場合や、しばらく家を残す場合の管理を依頼できます。 - 解体・家じまいサービス
建物を解体して土地を活用する場合に相談できます。
どのサービスも、「利用しなければならない」ものではありません。
家族だけで抱えきれないと感じたときの選択肢として知っておくと安心です。
おすすめサービス
- 不動産一括査定サービス(準備中)
- 生前整理・遺品整理サービス(準備中)
- 空き家管理サービス(準備中)
この章のまとめ
実家じまいは、「家を手放すこと」が目的ではありません。
親の思いを受け止め、家族全員が納得した形で次の世代へつないでいくための選択肢の一つです。
話し合いを重ねたうえで実家じまいを選ぶなら、その判断を後悔する必要はありません。
困ったときは専門家や各種サービスを上手に活用しながら、一歩ずつ進めていけば大丈夫です。
次はいよいよ最後の章です。
実家の終活を通して私が一番伝えたい、「終活は家を片付けることではなく、家族の未来を話し合う時間である」という思いをお伝えします。
よくある質問(FAQ)

Q1. 実家について親と話すタイミングはいつがいいですか?
親が元気で、自分の希望をしっかり伝えられるうちが理想です。
体調や認知機能に変化が起きてからでは、本人の意思を十分に確認できないことがあります。
「実家をどうする?」ではなく、「これからどんな暮らしをしたい?」という話題から始めると、自然に会話しやすくなります。
Q2. 親が元気でも終活の話をしていいのでしょうか?
もちろんです。
むしろ元気だからこそ話せることがあります。
終活は「亡くなった後の準備」ではなく、「これからも安心して暮らすための準備」です。
日常会話の延長として少しずつ話すことで、親も受け入れやすくなります。
Q3. 兄弟が遠方に住んでいる場合はどうすればいいですか?
近くに住んでいなくても、できる役割はたくさんあります。
オンラインで家族会議に参加したり、書類の整理や役所への問い合わせを担当したりと、それぞれができることを持ち寄ることが大切です。
大切なのは距離ではなく、家族全員で情報を共有することです。
Q4. 実家を残すという選択は現実的ですか?
十分に現実的な選択肢です。
ただし、固定資産税や維持管理費、空き家になる可能性なども含めて考える必要があります。
「残すか」「売るか」の二択ではなく、親の希望や家族の状況を踏まえたうえで判断することが大切です。
Q5. 実家じまいをすると決めたら、まず何から始めればいいですか?
最初に行うのは、家族で親の意思を確認することです。
売却や片付けを急ぐ前に、「親がどうしてほしいと思っているのか」を共有しましょう。その後、家の名義や相続関係を確認し、必要に応じて専門家へ相談するとスムーズです。
Q6. 実家じまいをしなくても終活はできますか?
はい、できます。
終活は実家じまいをすることではありません。
親が安心して暮らせる環境を整え、家族で将来について話し合うことも立派な終活です。
実家を残す場合も、売却する場合も、家族が納得して決めることが何より大切です。
実家の終活は「家」を手放すことではなく、家族の未来を考えること

ここまで、「実家を残す」と「実家じまい」という選択の両方を見てきました。
どちらを選ぶかは、家族の数だけ答えがあります。
だからこそ、この記事で一番お伝えしたかったのは、「どの選択が正しいか」ではなく、家族が納得できるまで話し合えたかどうかです。
終活は、家を処分するためだけのものではありません。
親の思いを知り、家族の未来を一緒に考える時間でもあります。
家族で話せたことが何よりの終活
実家の終活で一番大切なのは、「家をどうするか」という結論ではなく、家族で話し合えたという事実です。
実家を残すことになっても、実家じまいを選ぶことになっても、親の思いを聞き、兄弟姉妹がその思いを共有したうえで決めた結論なら、きっと後悔は少なくなります。
私もこの記事を書きながら、改めて気づいたことがあります。
最初は「実家をどうするか」がテーマだと思っていました。
でも、本当に考えたかったのは家ではありませんでした。
親がどんな思いで暮らしているのか。
兄弟はどんな未来を考えているのか。
そして、自分は親の思いをどれだけ聞けているのか。
終活とは、そんなことを家族で話し合う時間なのだと感じています。
親の多くは、自分が亡くなったあとに子どもたちが争うことを望んではいないでしょう。
だからこそ、遺言書やエンディングノートを準備することにも意味があります。
それは財産を分けるためだけではなく、「私はこう思っているよ」という親から家族へのメッセージでもあるからです。
今日から始める最初の一歩
終活という言葉を聞くと、「まだ早い」「もっと先の話」と感じる方もいるかもしれません。
でも、今日からできることは決して難しいことではありません。
例えば、次に実家へ帰ったとき、
「最近、困っていることはある?」
「この家でこれからも暮らしたい?」
そんな一言を添えるだけでも十分です。
その会話が、実家の未来を考える第一歩になります。
もし話ができたなら、その内容を兄弟姉妹にも共有してみてください。
親の思いを家族みんなで知ることが、将来の安心につながります。
終活は、「何かが起きてから始めるもの」ではありません。
何も起きていない今だからこそ始められる、家族への思いやりなのだと思います。
この記事を読んだあなたへ
もしこの記事を読んで、
「一度、親と話してみようかな」
そう思っていただけたなら、とてもうれしく思います。
終活に正解はありません。
実家を残す家庭もあれば、実家じまいを選ぶ家庭もあります。
どちらを選ぶとしても、一番大切なのは親の思いを知り、家族で共有し、納得して未来を選ぶことです。
あなたの家族らしい答えが見つかることを願っています。
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